【実話】パワハラの加害者の末路【消防組織の恐ろしい闇】

現役の消防職員ですが、今現在パワハラに苦しんでいます。

パワハラを訴えようか迷っています。その前にパワハラの加害者の末路を知りたいんです。

 

今回はこういった悩みにお答えします。

 

 この記事の想定読者

 

現役の消防職員で今現在パワハラを受けて悩んでいる人

 

想定している読者は、上記のとおりです。

 

 この記事の信頼性

 

ボクは過去に消防職員として17年間働きました。

田舎の消防本部に在籍していた時はパワハラに苦しみました。

 

この記事では、パワハラの加害者の末路は、実は出世していくこともあるということについてお話していきます。

 

 先に結論

 

パワハラの加害者となっても「政治の力」で簡単に出世できる消防組織がある

 

では始めますね。

 

【悲報】パワハラ加害者の救助隊長が出世するという末路

 

パワハラの加害者となった上司は本来、処分を受けたり、左遷されたり、退職に追い込まれたりするはずです。

 

しかし、そうではない場合もあって、パワハラの加害者であってもなぜか出世していくこともあるという、いびつな消防組織の実情についてお話していこうと思います。

 

ボクが田舎の消防本部で働き出した、今から十数年前のお話ですが、当時ボクは配属された消防署に、パワハラで有名な奥村という救助隊長がいました。彼はボクが特別救助隊としてはじめて拝命された時の隊長でした。

 

現場活動、訓練は杜撰なくせに、消防署内での行動、部下の私生活に土足で踏み込んでくる、絵に書いたようなパワハラ・モラハラ野郎でした。

 

消防署内の事務所に落ちている小さなゴミを見つけては、

 

「お前はなぜ気付かない?わざと気付かないふりをしているのか?お前はゴミ同然だな。」

 

とか、

 

自分が間違ったことを言っていても、

 

「黒のものを上司が白と判断したら、それは白だ。文句があるなら俺より階級を上げてから意見しろ」

 

とか、

 

出勤途上にたまたま出くわした時、

 

「お前のような使いものにならないヤツは帰っていいぞ」といってカバンを地面に無理やり落とされたり…

 

とか…思い出すだけでゾッとしますが…

 

ボクはこの隊長に3年間パワハラを受け続け、メンタルはボロボロなりました。

 

当時の課長補佐や所属長にも相談しましたが、「おまえの頑張りが足りない、もっと頑張れ」と一喝され、助けを乞うことはできませんでした。

 

ただ幸運にも、ボクが特別救助隊になって3年目の冬、足の靭帯を断裂する大けがを負い、特別救助隊は事実上のクビとなりました。

 

ぶっちゃけ「九死に一生を得た」感じでした。

 

しかしながら、ボクは奥村の動向をチェックしていました。一人の人間としてとにかく酷いヤツでしたので、コイツがどんな消防人生を送るのか目に焼き付けてやろう、という思いでした。

 

奥村は、ボクの後釜に入った隊員に対してパワハラを続けていたようで、その噂は組織中に広まりました。結局、奥村のパワハラ行為を組織が止めることができなかったんですよ、何年も。

 

ボクも他の消防署を転々として、数年が過ぎました。定期異動のたびに、その奥村のことが気になっていましたが、結局退職まで一緒に勤務することはありませんでした。

 

しかし、1つ腑に落ちないことがあったんです。それは何かと言いますと、ボクの退職間際、奥村がとある消防署の副署長にまでなっていた、ということです。つまり、とんとん拍子で出世して行ったんですね、パワハラを続けながら。

 

けどね、うすうす分かっていたんですよ、そうやってゆくゆくは出世していくことが。奥村は、地域の有力者の親戚であることは有名だったからです。

 

あまり詳しくは書けませんが、いわゆる「政治の力」がとことん使われていたってことなんです。

 

ボクはこの現実を目の当たりにした時、消防組織の底なしの「闇」に恐怖しました。

 

パワハラやモラハラなんて、結局は組織ぐるみで何とでもなるって話なんです、特に田舎では。田舎の消防組織なんて「先生」の一言で如何様にもなってしまいまうんです。まあ、組織なんてそんなものです。

 

令和に入ってからも、全国の消防本部でパワハラが横行していますが、正直、氷山の一角だと思いますよ。今この瞬間にも、パワハラを受けて苦しんでいる隊員がどこかに必ずいるはずです。

 

消防組織って本当に底なしです。

 

【衝撃】パワハラ加害者の救助隊長の息子が消防署に入ってくるという末路

 

ボクが退職する際に、奥村がとある消防署の副署長になっていたというお話をしましたが、実はその前にも衝撃的なことがありました。

 

奥村が課長補佐にまで出世した時期に、なんと彼の息子が高卒職員として採用されてきました。こんなことがあるんですね…しかもボクと一緒の消防署。

 

ボクがパワハラを受けて11年後のことした。奥村の息子はちょうど「ゆとり世代」ってやつで、消防署でも自己中心的な行動が目に余りましたね。調子が良くて、生意気、そのくせ仕事に積極性はなく、ちょっと注意すると簡単に口答えする…

 

ボクも最初は理性的に接していました。彼の父親にパワハラを受けた苦しい過去があっても、あくまでも同じ署員ですしね。過去なんて関係ないですから…いや、正確に言うと、そう言い聞かせていました。

 

けどね、我慢できない決定打があったんです。「消防車の燃料チケットに所属長印を押しといてくれない?」って言った時、彼は「そんなこと自分でやってくださいよ、何でボクがやらないといけないんですか?パワハラっすよ、先輩」って言ったんです。

 

ボクはこの時、何とかして保っていた理性の糸が脳ミソの中でプチっと切れる音がしました。

 

「お前ら、家族そろって目出度いな…お前のオヤジには昔、パワハラでかなり世話になったこともあってな…それでもお前のことは憎まないようにしてきたけど、俺はお前がやっぱり憎いよ。オヤジともどもどうしようもねえな…」って、ブチ切れました。

 

その後、奥村の息子とは二度と話すことはありませんでした。

 

このことは、あっという間に組織中に広まりましたが、組織の上層部が口を出してくることはありませんでした。なぜなら、過去のボクの経緯を知っていたからでしょうね。

 

本当に闇だらけですよ、この世界は。

 

【結末】パワハラ加害者の救助隊長は独大ブーメランを喰らうという末路

 

奥村はいわゆる、見えない「政治の力」で出世コースに乗ったことは、組織の中でも暗黙の了解でした。ぶっちゃけ奥村だけでなく、田舎の消防では本当に歪な人事が目に余るものです。

 

どうしてこの人が…っていう人事が本当に多い。能力もなく、仕事もなく、そのくせトラブルを起こす、そんな職員がなぜか出世していく…理解に苦しむ人事が後を絶ちません。政治の力って本当に怖いです。

 

ただね、そんな「政治の力」で出世した人って、やっぱり階級と能力が釣り合っていないんです。しかも人間的にも未熟な輩が本当に多い。

 

とても所属長とは思えない、とても管理職とは思えない「御曹司」が一杯いるわけです。

 

奥村も例外ではありませんでした。奥村は、田舎消防では珍しく、ずっと特別救助隊に属していました。なので彼が管理職になっても、対外的な仕事や、消防、救急、予防の知識が全くないので、仕事の采配がもうめちゃくちゃだったんです。

 

彼が署長の時の部下はかなり苦労していたようです。ボクはその頃、他の消防署で彼のめちゃくちゃな采配を耳にしていましたし、彼のもとで働いているほぼすべての署員は、彼のことをディスっていました。

 

あいつは救助隊だけしかしていないから何も分かっちゃいない。

能力がないくせに「先生」に力を借りるからこうなるんだよ。

パワハラし続けてたのに所属長って…この組織もどうかしてるぜ

 

と彼の消防署では署員のストレスがかなりのものだったようです。

 

ボクはその状況を見て「因果応報って本当にあるんだな…」ってつくづく思うのと同時に、少しだけ晴れた気分になりました。彼からパワハラを受けてから十数年後でしたので、ようやく…って感じでしたけど。

 

まとめ:パワハラ加害者の末路云々ではなく、組織的に問題がある

 

ここまで、ボクの胸の内にあった重たい過去のお話をしてきましたが、正直この記事を書くか書かないか迷いました。なぜなら、これを書いたところで消防組織そのものが革新的に変わることはないからです。

 

個人の資質、組織という闇、政治の力、この3つが関係している以上、消防組織からパワハラが撲滅されることはないと感じているからなんです。

 

もちろん日本の中には、風通しの良い本当に素晴らしい消防組織もたくさんあるはずです。しかしながら、ボクが在籍していた田舎の消防組織では、おそらくパワハラが皆無になることはないと思います。

 

残酷ですが、現実はそんなものです。パワハラやモラハラを撲滅するための、消防職員対象の研修をしたところで、「そんな研修しても一緒だよな」的な風潮が蔓延していた組織です。

 

この組織に未来があるのかどうか疑問に思いますし、時間が解決するような問題ではなく、この田舎消防が常備消防として発足した当時からの、何かものすごく根深く、簡単に崩れることのないような「闇」が存在していたように感じます。パワハラ体質を浄化する糸口を早く見つけないと、本当にヤバイのではないかな、って思います。

 

ボクのように何年も苦しむ職員が出てこないように、消防組織の「膿」をいかにして吐き出して行くかが、これからの日本の消防に課せられた使命ではないでしょうか。

 

少し感情的になりましたことをお詫び申し上げます。

 

今回は以上となります。